書籍を書き終えて


 書籍の中では「あとがき」がないので、こちらでエピローグを綴ることにしました。

 執筆日記にも書きましたが、事の始まりは2000年問題で大わらわの1999年の師走に「メーリングリストをはじめよう」というタイトルで本を書いてみませんかという1通のメールからでした。実は書籍の執筆依頼は今回が二度目で、この年の2月に別の出版社からメーリングリスト関連の書籍執筆の依頼があったのです。ところが、社内事情でボツとなりました。最初のときほどびっくりはしませんでしたが、チャンスは巡ってくるものだなという思いが込み上がったものでした。
 問題はいつ執筆をするかでした。2000年は本業が多忙で、外国出張や原稿書きで目まぐるしい毎日となるのがわかっており、唯一2月中旬から3月にかけて集中的に書けばできるだろうと思い、一か八かで年明けに執筆を引き受ける返事をしました。今までにメーリングリストの技術的な解説書はあるものの、初心者向けの入門書や実際の運営や活動をよりよくするノウハウが書かれた書籍はなく、自分で書いてみたいという思いがあったからなのです。この話を断れば他の人に執筆が回ってしまうのは悔しいだけに、無理してでも書いてみようという意志がありました。

 いざ執筆となると最初は筆が進みませんでした。「メーリングリスト開設の手引き」や「メーリングリストビギナーズコラム」のコンテンツのように、文字数を気にせず構成も自分の思うがままにレイアウトして作り上げるものとはまったく違うと実感しました。書籍はページ数や文字数が決まっているので、それに合わせて構成を立て、ページをまとめなくてはなりません。これが、最初は自分を縛りつけていました。うまくきれいにまとめようと意気込んでしまい、時間ばかりが過ぎて先に進めずジレンマに陥るばかりでした。それでも何とか書いていくうちにしだいにコツがつかめ、気持ちを集中させて一気に筆を進める技を身につけられるようになりました。

 今でも忘れられないのは、原稿が編集されてきれいに仕上げられた初校を見たときのすばらしい出来栄えと、一足先に送られてくる見本誌を手にした瞬間の感動です。本当に本として出版されるのかと、でき上がった見本誌を何度もめくってはちょっぴり不安も感じつつ喜びをかみしめていました。
 校正する時間が十分なかったので、表現がうまくできていない箇所が残ってしまいました。機会があれば直していきたいと思っています。まだまだ書き残した項目や書いてみたい内容がたくさんあるのですが、これもいつか機会がありましたら書いてみたいです。

 最後に、私のつたない原稿をすばらしい書籍に仕上げてくださったすばる舎編集部の担当者様に心より感謝いたします。私の無理わがままをきいてくださり、苦労ばかりかけさせて申し訳ありませんでした。そして、イラストレータさん、デザイナーさん、印刷スタッフのみなさま、本当にありがとうございました。今回の書籍執筆の機会をくださった(株)すばる舎には本当にお世話になりました。この場を借りて御礼申し上げます。

2000年8月 


前へ トップページ 次へ


超入門 初心者もつまずかないメーリングリストサポートページ
Copyright 2000-2017 by Atsushi Sato, All rights reserved.